【ブログ】活動報告:ニューヨーク滞在記

この夏、約1か月間アメリカとカナダを訪れました。

アメリカでは約3週間、ニューヨークに滞在しました。
ニューヨークを訪れるのは、大学時代にダンス留学で3か月ほど滞在して以来、約7年ぶりのことです。前回は真冬で、吹雪に見舞われるほど厳しい寒さの記憶が強く残っていますが、今回は夏のハイシーズン。日が長く、街にはバカンスを楽しむ人々の活気があふれ、気候も快適でとても過ごしやすい時期でした。

そんな久しぶりの滞在で改めて感じたのは、ニューヨークが放つ圧倒的なエネルギーです。さまざまな国から集まった人々が、それぞれの個性を持ちながらも共存していて、誰をも受け入れてくれるような包容力のある街だと感じました

ニューヨークでは、語学学校に通いながら、声楽やコレペティトールの先生方からレッスンを受ける機会に恵まれました。渡航前に参加したTIVAAでご縁をいただいた先生方が、さらに多くの先生をご紹介くださったおかげで、とても素晴らしい出会いにつながりました。

TIVAAについては、以前のブログ記事でも詳しく書いていますので、ぜひこちらもご覧ください。

今回レッスンを受けた先生方は、METで活躍されているコレペティトール、マンハッタン音楽学校の教授、そしてジュリアード音楽院の声楽教授など、いずれも第一線でご活躍の方々でした。みなさんとても懐が深く、日本から突然メールを送った私を温かく受け入れてくださり、貴重なお時間を割いてくださったことに心から感謝しています。

レッスンの中では、技術的な指導にとどまらず、今後どのようにレパートリーを築いていくか、さらにはパリやヨーロッパで活動を広げていくにはどのような道筋があるのかといった、将来を見据えたアドバイスまでいただくことができました。音楽面の学びに加え、キャリアに対する具体的な視点を示していただいたことは大きな財産となりました。

特に、アメリカで出会ったコレペティの先生方は、日々METで多くの一流歌手と仕事を共にされているだけあり、発声や声質についても非常に深い知識を持っていらっしゃいました。伴奏者という枠を超えて、歌手の声そのものを理解し支えているからこそ生まれる視点があり、レパートリーの選び方や解釈についても、ユニークで興味深いアドバイスを数多くいただくことができました。

今回の滞在では、先生方との出会いを通して、今後につながる大切なご縁をいただくことができました。オペラはオフシーズンだったためMETでの公演を観ることはできませんでしたが、次はぜひシーズン中に訪れて鑑賞したいと思います。

ニューヨークは訪れるたびに大きな学びを与えてくれる街です。これまでは「勉強するならヨーロッパ」という意識が強く、少し距離を感じていましたが、今回の滞在でその印象は大きく変わりました。来年、あるいは再来年にもまた訪れて、新しい刺激を受けたいと感じています。